議会のルールとは何か
議会は憲法や地方自治法などの法律に基づく存在ですが、そのほかにも、議員どうしがフェアに議論するためのさまざまなルールがあります。それらは、議会によって自主的に定められていて、中には知らない人が聞けば驚くようなルールもあります。また、長年の慣習として明確に定められていないものもあり、これらの解釈を巡って議会が紛糾することもあるのです。
例えば、宝塚市の先月の定例会では、あるベテラン議員が「発言通告書」を自分の親しい議員に代理提出してもらう、ということがありました。「発言通告書」は、大抵の議員は「自分で提出するべき」と思ってそうしているので、この代理提出を認めるか否かで、議会運営委員会が大モメにモメました。最終的には、事務局が過去に代理提出を認める運用をしていたことが確認され、「今回は認めるが今後は認めない」という形で決着したのですが、このベテラン議員は議会運営委員会の委員長だったので、混乱の責任をとって辞任しました。
私も先月の定例会では、「発言通告書」に記載していないことを発言したとして、議長から厳重注意されました。私は、「発言通告書」には、行政当局に答弁してもらいたいことを書けばいいので、答弁してもらうつもりのないことは書く必要がないと思っていたのです。私の発言中、ある議員が私の「発言通告書」をずっとチェックしていたらしく、不記載事項があることに気づいて議長に注言したようです。
先頃、所属していた会派を離脱したとき、私は「議会のルールを否定し、議員としてふさわしくない・・・」として批判されました。しかし、議会のルールとは上で述べたように微妙なものも多く、よく知っているはずのベテラン議員でも守れないことがあるのです。私を批判した議員は実は上記のベテラン議員で、「事務局よりも議会のルールをよく知っている」などと豪語していましたが、その奢りが仇となったようです。