T市議会選挙の情勢
もう、「やばいよ、やばいよ~」と言いたい気分である。次の選挙のことである。私は現職のT市議会議員であり、65歳とはいえ、まだ1期を務めただけであるので、ぜひ次の選挙にも出て再選したいと思っている。ところがこれが、どう考えてもキビシイのである。
都市部の選挙といえば、誰に投票するかを決めていない、いわゆる浮動票が多いというのが常識である。ところがこれは、全ての有権者が投票に行くと仮定した場合の話であって、実際に投票に行く有権者に限って見れば、事実は逆になる。都市部の有権者は、選挙に対する関心が低く(=投票率が低く)、誰に投票するかを決めていないような人はそもそも投票に行かないのである。
その結果、毎回の選挙結果は、前回と同じような結果になる。前回多く票を取った人は次回も多く、前回少なかった人は次回も少ない。各候補者の得票結果は前回の得票数のプラスマイナス10%ぐらい。当然、前回の得票が少なかった人は、次の選挙は危ない、ということになる。私などはさしずめその筆頭であり、前回は政党の公認を受けたのに今回は無所属、という(常識で考えれば)大きなマイナス要因もある。
次回のT市議会議員選挙は、定数26に対して立候補予定者は36名。共産党や公明党で交代のために退任する人を除けば、現職は全員立候補する見込みであり、ここに新人が10名以上参戦してきての混戦となる。そしてその新人のなかには、既に当選まちがいなし、と見られる候補者も2~3人はいる。私の場合、よほどしっかり票が取れなければ当選ラインから押し出されてしまうのである。
私は前回(4年前)の選挙で当選するまではサラリーマンであり、地盤、看板など何もない候補者であった。そしてそれは今も変わらない。議員となってからも、後援会を組織したり、地域の有力者に挨拶して回ったりというような、自分の選挙のための活動は何もしていない。自分が正しいと考えることを議会で発言することだけに注力してきたが、それが議員の仕事の本質だと思うからである。ただ、行政や議会で顧みられることの少ない、サラリーマン諸氏の立場でモノを考え、市長や行政を厳しく批判してきたつもりである。私の当落はこの点を、政治に関心のある市民の皆さんがどう評価して下さるかにかかっている。