教育委員会委員の任命について

9月28日 本会議場にて行った反対討論(原稿)です。

議案第110号「宝塚市教育委員会委員の任命につき同意を求めること」に対して反対の立場で意見を述べさせていただきます。

 まずあらかじめお断りしておきたいことは、私はこの議案で教育委員会の委員として同意を求められた候補者について、委員としてふさわしいとかふさわしくないとかを判断するものではない、ということを強調しておきたいと思います。そうではなくて、議案の審議のためにいただいた簡単な資料だけでは、責任を持って判断をすることができないし、候補者が候補者として議案に上がってきたプロセス、いわば選考過程についても検討すべきものがある、それがこの議案に反対する理由です。

 教育委員会とは、地域の学校教育、社会教育、文化、スポーツ等に関する事務を所管し、教育行政における重要事項や基本方針を決定して教育長以下の事務局を指揮・監督する重要な機関であり、小中学校の校長も教育委員会の名の下に辞令が交付されます。しばしば教育委員会制度のレイマンコントロールが強調されますが、教育委員会が教育の専門家集団である必要はないにしても、少なくとも人間一般に対する高い見識と強い緊張感を以て仕事をしていただくことは必要であり、事務局から示される事案について、何も意見を述べないような委員会であってはならないと思います。

 私は、宝塚の教育委員会がそのようなものであると言うつもりはありませんが、そのようなものとならないように、教育委員会の委員を選任するしくみを、もっとしっかりしたものにする必要があると考えます。今回、議案の判断材料として総務常任委員会で配布された資料は、わずかにA4サイズ1枚のウラオモテにすぎませんが、この程度の資料だけで重要な人事を決めてしまう民間企業などあり得ないと思います。判断材料が少ないというだけでなく、明確な判断基準が何もないということも問題です。

 また選考プロセスについて考えるならば、教育は誰にとっても関心が高い分野であり、教育委員会の委員になってみたいという市民は、決して少なくないはずです。昔は選挙で選ばれた時期もあったということですが、公募にするなど、少なくとも今のようなブラックボックスでなく、公平かつオープンな選考方法を検討すべきであると考えます。以上により、私は本議案に反対します。

9月28日 本会議場にて