社民党は存続できるか

 社民党が今、存亡の危機に立たされているという。次の参議員選挙で得票率2%を獲得できなければ、国政政党としての資格を失うからだ。国政政党であるためには、国会議員5名以上、もしくは直近の衆議院または参議院選挙で得票率2%以上を獲得していることが要件であるという。社民党の国会議員は党首の福島みずほ氏をいれても2人であり、前回の衆議員選挙では得票率は2%を切っていたから、次の参議院選挙ではどうしても2%以上を獲得する必要があるのだ。

 ところが、今回ばかりはさすがに厳しいらしい。社民党の第一の政策といえば、何を置いても「戦争反対・憲法9条を守れ」ということになるが、ウクライナの戦争を見て、それだけでは国の安全を守ことはできないと、多くの国民は考えはじめたのではないか。しかも社民党は、未だに親ロシア・親北朝鮮の傾向を根強く持っている。共産党ですら「ロシアによる侵略戦争反対」と言っているのに、社民党は「戦争反対」というだけで、決してロシアのことを批難しようとしないのだ。戦争が起きはじめたときは、その機関誌でロシアを擁護する論調もあったという。

 党首の福島氏は、土井チルドレンと言っても差し支えないと思うが、土井元委員長は、北朝鮮による日本人拉致問題の存在を最後まで認めなかった人である。その前は、ベトナム戦争でサイゴンが陥落したとき「アジアの民主主義がアメリカ帝国主義に勝利した」などと大はしゃぎしていたのではなかったか。高校生の頃のことなのでハッキリ覚えていないが、とにかく社会党にはそういう人が多かったと思う。福島氏の言うこと、考えていることは土井元委員長とほぼ同じである。これでは国民の支持を失っていくのも当然だと思う。