宝塚市長の施政方針
昨日(2月14日)、市議会の本会議場で、市長自身により令和4年度の施政方針が発表された。その「基本方針」の部分こそ、まさに市長自身の考えが述べられているはずの部分であり、昨年は市長選挙の公約とも言える「あなたにオープン」「教育をオープン」「暮らしと経済をオープン」という3つのスローガンに沿って、市長自身の考えが述べられていた(ように思う)。しかし、今年は「オープン」ということばがどこにも見当たらない。選挙のときの公約など、もう用が済んだということか。
それにかわって今年の「基本方針」では、今どきの官僚的な言い回しがやたらに乱用されている印象を受ける。例えば「ヒト・モノ・カネといった経営資源が大きく制約され・・」「市は、コーディネート機能を担う役割へと変わり・・」「サービスデザイン思考を備えた職員を育成・・」等々。市長が自分で書いたものではないにしても、これでは革新系の市長らしさに欠けると思わないのであろうか。「行政の役割をこれまでの公共サービスの提供から、新しい公・共・私間の協力関係の構築に変えていきます」というに至っては、「市民の自助努力こそ大切」と言っているに等しく、社民党や共産党から見ると挑発的ともとれる発言ではないか。
山崎市長は、議会で「自分は中川市長の後継者ではない。」と述べたことがある。その理由として「選挙では応援をしてもらったが後継者としての指名を受けたわけではない」などと言うので、弁護士にしては稚拙な屁理屈を言う人だと思ったが、その真意は「中川市長の(左翼的な)政策を全部引き継ぐつもりはない」ということにあるのかも知れない。この人の経歴を見ると、江田五月の秘書をしていたことがあり、選挙のときは秋葉忠利の推薦を受けている。いずれも学業超優秀で有名な社会党関係者であるが、決してコテコテの左翼ではないのである。