立憲共産党

 先の衆議員選挙で立憲民主党が惨敗し、枝野代表が辞任した。前回の選挙では、立憲民主党に追い風が吹き、支持率が10%以上あったのに、今回の支持率は5~6%であったから、冷静に考えれば敗戦は十分に想定できたことと思う。

 立憲の最大の敗因は、共産党や、社民党などの左翼政党と手を結んだことで、保守層・中道層の支持を失ったことであると言われるが、これは立憲の支持率が下がったことの裏返しである。なぜなら、支持率が下がったことで、他の野党と手を組まざるを得なくなったのである。野党共闘をしなければ、結果はもっと悲惨なことになっていただろう。

 立憲は、旧民主党(民進党)から派生してできた政党である。旧民主党は、自民党を支持しない保守層・中道層の期待を担い、一度は政権も奪取した政党である。その旧民主党(民進党)が消滅した以上、立憲は、保守層・中道層の期待を担うべき政党であって、単なる左翼政党であるはずがない。三年前、私はそのような希望を持って、立憲の公認候補として宝塚市議に当選することができた。

 しかし、関西では維新の勢いが強く、立憲は、自民、維新に大きく引き離された第三党である。維新が完全に、自民党不支持の保守層・中道層を取り込んでおり、立憲は、社民党や共産党と行動を共にしなければ何もできない状況にある。前回の宝塚市長選挙でも立憲は、前中川市長(土井チルドレンの元国会議員)の後継者(現市長)を無条件に支持しようとするから、私は立憲を離党せざるを得なかった。

 立憲民主党が、立憲共産党などとバカにされ、一塊の左翼政党に転落していく姿を見るのは忍びがたい。立憲の中心メンバーである、枝野、長妻、逢坂の各氏は、リベラルではあっても左翼ではない。私が最も尊敬する野田佳彦氏のほか、小川淳也氏などの弁舌さわやかな若手論客もいる。これらのメンバーでなんとか、保守層・中道層の期待を担い、自民党に対抗しうる政党として復活していただきたいものである。

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