宝塚市長選挙について
まだ公示前ではあるが、実質的に市長選挙が始まっており、つい先日は山崎はるえさんのビラが自宅ポストに投函されていた。ビラを見ただけではわからないが、山崎さんは、実質的には中川市長の後継候補であり、社会民主党、共産党、立憲民主党の支持を受けている。
ビラには具体的な政策は何も書かれていないが、福祉や教育を重視していることはわかる。そしてあと1つ、意外な事が書いてあった。「宝塚市の財政が破綻するという噂がありますが・・宝塚市の財政力指数は兵庫県下で4番目に高いということをご存知ですか。」中川市長の後継者として、市の財政は問題ない、ということを言いたいのであろうが、財政力指数の意味がわかっていないようである。
財政力指数とは、基準財政需要(市が基本的な仕事をするために必要なおカネ)に対して、市が集める税金でどれだけまかなえるかを示す数字である。不足するおカネは、地方交付税として国から交付される。いわば市の自前の財源がどれだけあるかを示す数字であって、市の財政が健全であるという根拠にはならない。宝塚は財政力指数はいいのに、財政が悪化していることこそ問題なのである。
山崎さんは、政治家としての経験はないが現役の弁護士であり、行政能力は高そうなところが期待される。ところが、市にとって基本的に重要な問題を全然理解しておられないようである。市長に就任すれば中川市政を継続するつもりなのであろうが、それはとてつもなく困難な道であることを理解しておくべきだろう。