宝塚の中川市長について

宝塚の市長選挙もいよいよ来月にせまってきたので、退任間近となった現職の市長について、一度私の印象を記しておきたい。私も議員となって2年近く、これまで本会議場で中川市長の姿を拝見してきたのであるが、市長が議会で自分の考えを述べたことはほとんどなかったと思う。議員の一般質問に対して、一次質問の答弁では職員が用意した原稿を市長自身が読み上げるのであるが、質疑応答(二次質問)に入ると、すべて副市長かその他の職員に答弁をまかせてしまうのである。議員側が強く市長自身の答弁を求めたとき(めったにないことであるが)、しぶしぶ答弁に立ち上がるのであるが、あたりさわりのないことばかり長々としゃべり、ほとんど答弁になっていない感じである。

よく中川市長が宝塚の財政をさんざん悪くしたと言う人がいるが、むしろほとんど何もしなかったという批判の方が当っていると思う。経歴を見ると、本人も「びっくり」しているように家庭の主婦からいきなり国会議員となられた。その後国会議員に二度落選されて宝塚市長となられたのであるが、おそらく自分が市長として何ができるか理解されていなかったと思う。そして自分のサイフの中身を心配することもなく、漫然と自分が理解できることだけ(学校給食、福祉医療など)をやってこられた。その結果が今日の宝塚の財政悪化であり、もう自分ではどうしてよいかわからなくて退任されるのだと思う。

次の市長にはぜひ、行政の仕組みと宝塚の政策課題を十分に理解している、仕事のできる方に就任していただきたいと思う。その点、私はひそかに現職の副市長が最適任ではないかと思っている。市議会ではすべての問題にわたって、市長に代わり過不足のない答弁をしておられた。残念なことに今回は立候補しておられないようであるが、副市長に隣の席に移動していただくことが、いちばんよい市長の選任方法であると思う。

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